今回はロレックス オイスターデイト プレシジョン(Rolex Oyster Date Precision)ref.6694 の修理・料金の紹介です。
こちらはキャリバー1215搭載の紳士用アンティーク時計で、製造から50年以上経っておりますが、年数を感じさせないほど状態はよく、とても大切に丁寧に使われてきたことが窺えます。
ご依頼主様からは、これからも長く使っていけるようメンテナンスのご依頼があり、ベルトが外された状態でお持ち込みいただきました。
こちらがお預かりしたロレックス オイスターデイト プレシジョンの時計本体ケースです。
職人の見立てでは、オーバーホール(分解調整)・研磨仕上げ、風防ガラス交換、ゼンマイ交換、秒針歯車交換が必要とのことです。
まずは分解作業から開始です。
1つ1つ部品が摩耗していないかなどを確認しながら、テンプ、アンクル、秒針カナ、出車、角穴車、丸穴車など、順番に分解していきます。
香箱・ツツカナ、輪列、2番車、3番車、4番車など細かいネジを確認しながら、ピンセットで丁寧に外していきます。
ゼンマイは新しいものに交換しますので、香箱からゼンマイを取り出しておきます。
これで分解完了です。分解した部品は容器に入れ、専用の洗浄装置で洗っていきます。
洗浄後、専用容器から出したところです。これから動作を確認しながら組みなおします。
青い丸い部品の中心部分が新しいゼンマイです。これを香箱に入れていきます。
まず香箱を台に固定し、香箱の下にグリスを引いてから、新しいゼンマイを被せます。
ゼンマイを香箱に詰めて青い外枠を取り除き、香箱芯をいれて蓋を閉めたらゼンマイ交換完了です。
分解、洗浄した部品は、組み立ての際1つ1つグリスを塗っておきます。摩耗しやすい部分には専用のオイルをつけて滑らかに動くよう調整します。
組み立て作業は分解作業よりも慎重に行う必要があり時間がかかる作業です。
組み立てが完了しました。
研磨と風防交換を行い、作業完了です。
リューズ、風防、ゼンマイなど、交換した元の部品は、時計と一緒にご依頼主様にお返しします。
この度はご利用いただき、ありがとうございました。
【修理費用内訳】
・オーバーホール(分解調整) 39,800円(税抜)
ゼンマイ・裏蓋パッキン交換・研磨仕上げ含む
・秒カナ 18,000円(税抜)
・オシドリ 18,000円(税抜)
・オシドリネジ 10,000円(税抜)
・リューズ交換(新品) 35,000円(税抜)
・リューズチューブ 3,000円(税抜)
・風防(プラスチック)交換 8,000円(税抜)