カルティエ時計には、ゼンマイで動く機械式のモデルと、電池で動くクオーツ式のモデルがあります。それぞれに特徴がありますが、電池式の時計をお使いの方にとって、忘れてはならないのが電池交換のタイミング。電池の残量は目に見えないので、何気なく使っているうちに消耗してしまい、時計の動作に影響をきたすことになります。もしもの時にあわてないよう、カルティエの電池交換を行うにはどうすれば良いか、確認しておきましょう。
今回は、カルティエ腕時計の電池交換を行うタイミングや、電池交換をどこで行えば良いかなど、電池交換にまつわるあれこれを解説いたします。
腕時計の電池とは
カルティエに限らず、腕時計の電池は丸い小型の「ボタン形電池」が使われています。腕時計と同様に時計用電池も数多くの種類がありますが、時計のパフォーマンスをより長く持続させるためには、その時計に合った電池を選んで使うことも非常に大切です。
また電池交換する時は、交換前に入っていた電池と同じ型番のものを選ぶのが基本です。電池には型番が刻印されており、型番のはじめの2文字が電池の種類を表しています。「SR」は酸化銀電池、「LR」はアルカリボタン電池、「CR」はリチウム電池です。
酸化銀電池はやや高価で性能が長期間安定し高性能、アルカリボタン電池は寿命が短く安価、リチウム電池は自己放電が少なく寿命が長い、といった特徴があります。 なお時計修理工房では、すべての電池交換に酸化銀電池（SR）を使用しております。
腕時計の電池交換のタイミング
次にカルティエの電池交換のタイミングですが、通常のクオーツ時計だと「使用開始から2～3年程度」が電池の寿命だといわれています。これは時計の機能や使用環境、電池の種類によっても異なりますので、あくまで目安とお考えください。
電池の寿命が近付くと、電圧低下によって時計の動きが不安定になります。購入後2～3年たって「時計の針が一定の動きをしない」「秒針が時々止まる」といった様子が見られたら、なるべく早く電池交換を行うようにしましょう。
面倒だからといって、電池が消耗しているのを交換せずそのままにしておくと、時計の遅れ・進みが生じて日常の使用に支障をきたします。それだけでなく、電池切れのまま長期間放置すると、最悪の場合は内部で液漏れが発生し、時計の心臓部であるムーブメントやパーツを傷めてしまうのでご注意ください。
カルティエの電池交換ができる場所
「もう電池交換しなくては…」というタイミングが分かっても、どこに行けば交換できるか分からないと困りますよね。カルティエの電池交換ができる場所をご紹介します。
メーカー（カルティエ）
安心して任せられるという点で言えば、メーカーであるカルティエに電池交換を依頼するのが一番でしょう。カルティエに関する確かな知識を持った、技術力の高い時計技師が在籍しており時計の機種に合わせて適切な電池交換をしてもらえます。万一交換時にトラブルがあってもメーカーですから責任を持って対応してくれますし、電池交換以外のメンテナンスや点検も一緒に依頼可能です。
問題は、どうしても交換費用が高くなる点と、依頼から作業完了までの期間が長い点です。安心感には代えられないかもしれませんが、メーカーに依頼されたい場合は必ず事前に費用や納期の見積を取るようにしましょう。
家電量販店
ヤマダ電機・ヨドバシカメラ・ビックカメラといった、時計を販売している大手家電量販店でも電池交換を受け付けています。
全国各地に実店舗があるのが強みで、「自ら時計を店に持ち込んで対面で依頼したい」という方には特に便利でしょう。費用面は比較的良心的で、支払いに家電店のポイントを使えたりします。作業時間も早く、お買い物ついでに気軽に足を運べるというメリットもあります。
ただし家電量販店での電池交換は、別の時計修理業者が業務委託を受けて行っているケースが多く、作業者の技術的なレベルは店によってまちまちです。またカルティエをはじめとする高級時計は対応できないという店舗も少なくありませんので、依頼される場合は事前に確認しておきましょう。
時計修理専門店
作業の信頼性・安心感という点では、時計修理専門店に電池交換を依頼するのもおすすめです。
実績・経験豊富な時計修理専門店では、メーカー同様に信頼性の高い技術で電池交換をしてもらえる上、それでいてメーカーよりも安価・短納期である点がメリット。ほとんどの場合、実店舗なら即日対応してもらえます。
また対応できる機種も多いため、家電量販店などで断られた電池交換も依頼できる可能性が高いです。仕上がりと費用、工数のバランスが最も良い依頼先といえます。
あえて言えば、店舗数があまり多くないのが難点です。身近に時計修理店がないという方は、インターネットで電池交換や時計修理を全国から受け付けている専門店もあります。その場合は非対面での依頼となるので、依頼先の修理実績を公式サイトなどでよく確認しておきましょう。
その他
上にあげた店舗やメーカー以外にも、時計の電池交換を依頼できる場所はいろいろあります。具体的には、デパートや百貨店の時計売り場、ホームセンターや大型スーパー（時計売り場のある店）、宝石店、眼鏡店、靴修理店などです。
ただしカルティエのような高級ブランド時計は対応していないという店舗も多く、もし対応できたとしても、専門店のような技術レベルは期待できません、結局メーカー預かりとなるケースも多いため、他に手段がない時のための依頼先と考えておいたほうが良いでしょう。
電池交換を依頼する時に気を付けること
カルティエの電池交換を店舗に依頼する時に、気を付けておきたいことがいくつかあります。
店舗の修理実績を調べておく
電池交換の手順自体は比較的シンプルですが、時計内部を触るデリケートな作業なのは確かです。また、もしかしたら交換時に他の異常が見つかるかもしれません。そう考えると、できるだけ修理技術の高い店舗に電池交換を依頼したいところです。
依頼する店舗の情報は事前にホームページなどで調べておき、時計修理や電池交換の実績がより多い店を選ぶと良いでしょう。
保証書があれば用意しておく
時計購入時の保証書をお持ちでしたら、依頼する時に用意しておきましょう。
電池交換自体は、基本的にメーカー保証の対象外であることが多いですが、もし電池交換を行う際に何らかの不具合が見つかればオーバーホールなどの修理を行うことになり、これは保証対象となります。店舗に持ち込んだ場合でも、時計を確認した結果メーカー預かりでの対応になるケースがありますので、用意しておくにこしたことはありません。
交換費用を事前に確認しておく
電池交換の費用は依頼先によってまちまちです。上記の通りメーカー対応が最も高額になり、点検やオーバーホールまで行われると1万円以上かかるケースもあります。逆に家電量販店やホームセンターでは1,000～2,000円程度が一般的です。もちろん値段だけで依頼先を決めるべきではありませんが、事前に確認はしておいたほうが安心です。
カルティエの電池交換を自分で行うのはNG？
電池交換は、時計修理作業の中でも比較的簡単な部類になります。専用の工具も販売されており、「修理店に行かなくても自分で交換できる」としてやり方を解説したホームページもあるようです。
しかしカルティエのような高級時計に関しては、ご自分での電池交換はおすすめできません。
まず電池を交換する時は裏蓋を開けますが、それには専用の工具が必要です。工具を使わずに下手をすると、電池交換する前に本体を傷つけてしまいます。さらに蓋を開けると時計内部に塵やホコリが入ってしまう恐れもあります。
高価なカルティエ腕時計のことですから、傷や故障のリスクは極力避けたいはず。ご自分で行うよりも、時計修理店などに依頼したほうが良いでしょう。
なおカルティエに限らず、電波・ソーラータイプの時計や防水性能の高い時計、パーペチュアルなど特殊機能が付いている時計も、お客様ご自身では電池交換できませんので必ず時計店で交換を依頼してください。
電池交換でも解決しない場合は時計修理を
電力不足によってカルティエの遅れや進みが発生していた場合は、電池交換を行えば解消します。しかし時計の不具合は電池の消耗だけが原因ではありません。電池を交換しても運針が不安定な場合は、次のような理由が考えられます。
- ムーブメントの油切れ
- 磁気帯び
- パーツの摩耗、破損
- 電池の液漏れ
こうした症状を解決するためには、オーバーホール（分解洗浄）を行い、さらに注油や磁気抜き、パーツの交換などを行う必要があります。
メーカーや時計修理専門店では、電池交換とあわせて動作テストを行い、問題があれば必要な修理対応を行ってくれますが、メーカーや時計修理店以外では基本的に交換以外は対応してもらえません。
電池交換する目的は、あくまで時計を正常に動く状態にするためです。その点で、修理やメンテナンスも対応してもらえるお店で電池交換を依頼するのが望ましいでしょう。
カルティエの電池交換は「時計修理工房」にお任せください！
ここまで「カルティエ腕時計の電池交換をどこで行うのが良いか」についてご説明してきました。電池交換だけなら対応できる店舗は意外と多いのですが、作業の信頼性や交換以外の修理対応のことを考えると、やはりメーカーか時計修理専門店に依頼するのをおすすめいたします。
私たち時計修理工房でも、時計修理専門店として電池交換を承っております。全国からインターネットでのお申し込みや店頭でのご依頼など、海外・国内ブランド問わず年間1000件以上の電池交換を行っております。もちろんカルティエの電池交換も多数実績がございますので安心してお任せください。
当店の一番人気サービスは、電池交換とあわせて「磁気抜き」「パッキン交換」「防水検査」「外装の洗浄」という4つのメンテナンスメニューをプラスした「安心フルケアセット」です。
カルティエの修理経験豊富な時計職人が対応し、もしメンテナンスの過程で異常が見つかれば、オーバーホールなどの適切な修理のご提案をさせていただきます。税抜7,000円（税込7,700円）という低価格も、人気の理由の一つです。
「無料見積配送パック」をご利用いただけば全国どこでもお申し込みが可能ですので、カルティエの電池交換をお考えの方は、ぜひご利用くださいませ。
